屏風は、風を防ぎ室礼や装飾に用いられた調度品です。昔は来客や行事の際に季節に合った屏風を立てて部屋を演出するのが常でした。屏風の種類は二曲・四曲・六曲と茶の湯に用いる風炉先・利休形などが代表的です。当社では屏風をはじめ各種衝立も用途やお好みに応じて規格外のサイズも幅広く対応しています。
形式・裂決め
お客様の要望に沿うように作品の内容や本紙の色などに合わせて型式や裂の種類・色合いを決めていきます。
本紙裏打
作品の汚れなどをチェックした後、水を噴霧、シワを伸ばし、和紙に糊をつけ作品の裏打ちをします。
裂裏打
各部位の裂も作品と同様に裏打ちをします。縦横ともにきれいに柄のラインを揃えて裏打ちをします
榾縛り
組子が歪まないようにする為、榾縛用の漉合わせ紙を張ります。
紙蝶番
紙蝶番には強靱な楮紙(細川紙)を用いて、羽根をつけ、蝶番を組みます。
蝶番部分を全面に覆うくるみ懸けをします。
袋張り
上張りの張力によるねじれや反りを防ぐために、二辺を喰い裂きにした小判の薄美濃紙を使い、各表裏に下袋張り・上袋張りを行います。(浮張りとも言います)
表張り
鳥の子、箔加工紙、多種多様な紙のほか裂などを用い、張り込みます。
作品張り込みがある場合は、この時、指示に従って行います。
裏張り
表張り終了後裏を張ります。
椽付け
椽を釘で直接打ち付ける方法と、隠し釘を使い釘を隠す方法があります。御要望により金具を付けることも出来ます。
仕上
作品が擦れないように保護の紙を挟みます。
布の袋へ入れて箱に納めます。
屏風
住空間の風よけや間仕切り、茶道道具、室内に装飾のために立てて用いられています。白凰時代には縦長の木枠の上に紙や絹を張ったものを2枚・4枚・6枚などとつなぎ合わせ折り畳めるようにしたものです。南北朝時代の発明とされる紙の蝶番は大画面の構成を可能にし、生活空間に密着した絵画として大和絵の成立と発展、水墨画の日本化などに多大の役割を果たしたものとされます。
この商品を見る衝立
仕切りや目隠し・風よけとして日本家屋の玄関先、座敷や通り庭に立てて置くものとして使われています。一枚の襖障子の下部に台をつけて立てたり、移動するようにした簡易的なものが始まりです。
江戸時代からは木や竹・菅・筵・板や格子組・簀の子・綱代などを材料として使った観賞用を兼ねたものに変わってきました。